住宅やビル、マンションといった建物には、外壁部分や基礎、柱の部分にコンクリートが広く使用されています。
しかし、長く風雨や紫外線にさらされることにより、経年劣化を起こすようになります。
コンクリートはアルカリ性の性質を持つものですが、これが様々な要因により中性化してしまうと著しく強度が低くなってしまいます。
劣化によって強度が低くなった建物は、外壁部分が剥離剥落したり、ひどい状態になると内部に深刻な破損を起こしてしまうこともあります。
こうなると建物を安全に使用することができませんし、周囲にある建物や歩行者などにも危険を及ぼすことにつながります。
そこで、建物を安全に使用し続けるためにも定期的に外壁調査を行うことが良案です。
外壁調査には様々な方法がありますが、中でもコア抜き、中性化試験を利用することで、コンクリートの劣化の進行具合を的確に判断することができます。
また、より迅速かつ低コストに調査を行うのであれば、外壁内部の状態を温度変化によって診断できる赤外線調査を利用するのも良い方法です。
赤外線調査であれば、建物の周囲に足場を組む必要もありませんし、短時間で広い面積の調査を行うことが可能です。
この他にもより綿密に建物の状態を把握するのであれば全面打診調査を利用するのも良いでしょう。
打診音によって内部の状況をくまなく調べることができますし、建材の間近から目視や触診で状態を調べることができるので、些細な劣化の兆候も発見することができます。